店長のひとりごと


このページでは教科書と準拠する参考書等だけがご注文になれます
その他の書籍のご注文は こちらでどうそ=>

一部の出版社では雑誌のご注文もいただけます。
小学館、集英社、祥伝社、白泉社、昭林社は こちらでどうそ=>

ご意見、お問い合わせは以下にどうぞ
メール: mail@ogawashoten.co.jp


2004年8月19日(木)ひょっとしたら本当にあるの?「元日銀マンが教える預金封鎖」元吉正雄


またまた久しぶりの更新です。とうとう1年以上ほったらかしてしまいました。これもイラク戦争が悪いんだあああ?。<=言い訳
今年もおかげさまでやっと無事教科書シーズンが終わりました。関係された皆さんご協力本当にありがとうございました。
今回は最近一部の人達でささやかれている預金封鎖について書かれている
「元日銀マンが教える預金封鎖」元吉正雄著 について書かせていただきます。
この元吉正雄さんという人は1971年生まれの何と33才!、大阪大学法学部から日銀に入社し、5年間「調査、広報を主に担当」し、
「退社後、ベネッセコーポレーション、松井証券勤務をへた後独立、現在は行政書士、ファイナンシャルプランナー。」
をしているそうです。

この本にはこういう文章があります。

昭和二十一年二月十六日に金融緊急措置令等が公布され、預金封鎖・新円切り替えが行われたのであった。

皆さんは知ってましたか?。日本で実際に預金封鎖・新円切り替えが実施されていたことを。そしてこの金融緊急措置令を実施している間に
何と「財産税」が徴収されていたのです。さらに!!、

財産税の税率は、最も高いのは90%であった。

のです。!!!

きっつい話だと思いません?。

具体的にどういうことをしたかと言うと、この本に以下の様に書かれています。ちなみに日付の年度は全て終戦の翌年の昭和二十一年です。

△現在流通している紙幣の通用は三月二日限りとする。
△新紙幣と旧紙幣の交換期間は二月二十五日から三月七日までとし、交換限度は一人につき100円。それ以上の旧紙幣は預金として封鎖。
△封鎖預金からの現金引き出しは、一ヶ月につき世帯主300円、家族一人につき100円とする。給料の支払いは一人につき500円まで、
それ以上は預金として強制的に預け入れ。
△臨時財産調査令によって、三月三日午前零時現在で財産調査を行い、財産税算定の基礎とする。


要するに、今国民が持っているお金を使えなくすることでタンス貯金も含めて全てのお金をあぶり出して銀行に預けさせ、
その上で上限90%の財産税を徴収
したのです。

その理由は表向きインフレ対策ってことになっていた様ですが、実はこれ、国民からの財産の没収以外の何物でもないです。

当時のお金持ちは文字通り全財産の90%を、普通の国民でも相当な高率で財産を没収されたはずです。(この本には最高以外の詳細な
税率が書かれていません。知っていたら誰か教えてください。)

財産税は終戦直後から行われたGHQ主導の一連の施策の中で農地解放と並んで最も重要な施策なのだけれど、なぜか中学校の歴史の
教科書はもちろん、高校の日本史教科書にも全く書かれていないのです。現在の我々の社会にこんなにも大きな影響を与えた大事件が
教科書に全く登場しないのは驚きです。


私は、この施策が戦後の日本の平等社会の基礎になっていると思うんです。
30代から40代の人なら想像できると思いますが、これをされたら一番困るのは55才くらい以上の財産を担保に生きている人達ですよ。
多分憔悴して絶望してしまうでしょう。ひょっとしたら自殺まで考えてしまうかもしれません。
しかし、これを見た若い息子や社員達は逆に自分の力の見せ所と感じて生き生きと自分の能力を発揮しだすのではないでしょうか?。
だって、家族や会社を守るのは正に若い力だけになる訳ですから。

さらに親類縁者・知人を見渡せば、戦場から復員してきた兵隊さん、満州・朝鮮・台湾等から復員してきた人が少なからずいたのです。
この人達は体力、知力共に優秀な人間も多かった。

絶望して老け込んでしまった父、生活が一変してしまいうろたえる母、幼い家族。
これを見せつけられた若い人達。
人間として、男として生まれた以上、実は心の底で皆こんな状態を望んでいる部分があるのではないでしょうか?。
この状況なら大抵の若者がやる気になるでしょう?。
(とか書いている私でも「最近の若いもの」の場合、それでもやる気のでない奴が多い気がしてちょっと怖いのですが・・・。)

そうしてホンダやトヨタや松下やソニーが生まれたんだと思うのです。

そう考えてゆくとこの「財産税」、意外に、いやすごくまっとうな施策なのではないのでしょうか?。
あ、ちなみに私個人は大して貯金もありませんから財産税徴収されても多分大した影響はないと思います。
それに、財産が没収されたとしても自分の能力、信用などの無形の財産は没収されることはない訳ですから、それでも良いと思っています。

でも、これをやったら本当に今の社会の階層が全く意味なくなっちゃいますよね。それこそトランプゲームの大貧民でいうところの革命
みたいなもので、今までの貧民が突然頼られる存在になってしまう。実に爽快な分かりやすい施策で、最近の日本の悪い部分を全部さっ
ぱり無毒化してしまうウルトラC
といっても良いと思います。

「預金封鎖・財産税」っていうとほとんどの人が最悪の事態っていうイメージを持つと思うのですが、

実はこれが行える国というのは

なんと!、
良識をもった指導者がその国民の為に抵抗勢力を排除して大なたをふるうことができるという一点で、極めてまっとうな国だということになっ
てしまうのです。


そういえばそうですよ。
戦後の日本でも最近のアルゼンチンでも「ガイアツ」によってしか「預金封鎖・財産税」は実施できなかったではないですか。!

まっとうな国であれば、国民が「預金封鎖」に興味を持ってしまうぐらい国が大量の国債を発行するはずはないですよね。

まっとうじゃないから大量の国債を発行し、まっとうじゃないからそれを償還できない。

完璧!。反論の余地はない!。我ながら極めて明瞭な分析です(自画自賛)。



そして結論!。

日本において「預金封鎖・財産税」の実施はありえない。
日本はまっとうな国ではないので、これを実施する指導力はない!。

はっはっは、実に明快な結論です。


え、じゃあ今の900兆の国債、地方債はどうやって償還するの?。ってすっきりしない思いは残りますよね。

・・
・・・
・・・・
・・・
・・

俺、最近よくこんなとんでもない推理が頭をよぎるんですけど・・・。

「その為にわざと負ける戦争をする」ってことはありえないのかな?。

はじめからアメリカとつるんで戦争を仕組み、何百万人もの命を犠牲にして敗戦、預金封鎖・財産税を実施して日本の悪い部分を全部さっぱり無毒化してしまう。

はじめからこうこう考えて、戦争中ずっとアメリカと内通していた人はいなかったのだろうか?。

そういえば・・・、

開戦の通知は何故か遅れているし、

日本の暗号は全てアメリカに筒抜けだったし、

終戦後もわりと早く行政が機能しているし、

「フィリピン海戦」かなんかで敵本隊を目前に攻撃しないという不可解な行動をした空母があったというし、

「預金封鎖・財産税90%」という大掛かりな最高にまっとうな施策を終戦後5ヶ月で実施できてしまうし、。

・・
・・・
・・・・
・・・
・・

だって、日本とアメリカって明治維新以来73年も仲がよかったんですよ。
けっこう気心知れた仲とも言える状態だったんではないしょうか?。
その間に建った建築物や、造船技術、航空機技術、鉄道技術等を見ればアメリカとも相当に密に交流していたことを否定できっこない
ですよ。
   ・
   ・
   ・
   ・
   ・
   ・
それで原子爆弾?
   ・
   ・
   ・
   ・
   ・
   ・
恐ろしい、本当に恐ろしい推理です。




ああそうだ、900兆の国債、地方債の償還の話だったんでした。私は国は現在2通りのシナリオを考えていると推理しています。

ひとつは本当に戦争を起こすというシナリオ。
本当に恐ろしいシナリオですが、ちなみにこれについては詳しくは今はやりの本
「戦争のつくりかた」りぼんぷろじぇくと編・マガジンハウス発行
を読んでいただきたいと思うのですが、
私個人としても戦争への準備は着実に進捗している様に感じます。



もうひとつは国債をいくら発行しても何も見なかったことにするというシナリオ。
「国の借金が900兆」とか「新規国債発行30兆円」とか報道するのを止めて国民の関心をなくすのです。
そして今までどおりどんどんどんどん国債を発行して、それを全部日銀に買い取らせる。

実は今、トヨタやホンダ、そしてシャープなどの輸出競争力があまりに圧倒的に為に、相当お札を刷りまくっても
インフレにはならないし、円安にもならないのです。

だって円安になったら、日本車さらに売れまくりですよ。世界中の車がみんな日本車になっちゃいますって!。
だってアフガニスタンのタリバン軍なんて、後ろにでっかく「TOYOTA」って書いたピックアップトラックで攻撃してんですよ。
イラクでも日本の話になると最後は「トヨタ、ストロング」でハッピーエンドだっていう話もあるぐらいだし。


まあ、この「輸出競争力」がいつまで続くのかがこの政策(政策ってほどのものかは疑問)の担保になる訳ですけど、なんか当分大
丈夫そう
ですよね。

薄型テレビとか、
空気清浄機能付き酸素発生エアコンとか、
テレビ電話付きカメラ付きインターネット機能付きメール機能付きお財布機能(バーコードリーダー、赤外線通信)付きケータイとか、
空気循環型掃除機とか、
カーナビとか、
世界の近未来の市場を先取りしたこれから流行りそうな品物はみんな日本製が圧倒的に強いですしね。

それに、車にしたってそれを制御する電子技術が日進月歩で、
エアコン、パワステをはじめ、
ハイブリッド技術とか、
燃料電池技術とか、
電子制御シフトとか、
電子制御4輪駆動とか、
車線維持機能とか、
縦列駐車機能とか、
そのあらゆる技術で日本は圧倒的に強いのです。

だって、想像してみて下さい。こんなものがマイクロソフト製だったら?!。
うおー、恐ろしい!!。
ある意味戦争より怖い!!。


あら、なんだやっぱ未来は明るいじゃん。

と、言う訳で「預金封鎖・新円切り替え・財産税」の実施はなし。ちゃんちゃん!!。

そして、900兆の国債、地方債は償還する気なし!!。
但し、対外むけ宣伝活動として償還するポーズはとり続ける。
あとは国民が頑張って良い製品を世界に向けて生産し輸出競争力さえ維持できれば完璧!。

なんだか色々考えてしまいましたが、強力な指導力がなくまっとうでこそないものの、結果としてここでも日本国民は大して不幸にはならない!。
ただし、借金を抱えたままである様なじつにすっきりしない気持ちがつきまといますから、いっそ戦争でもしてすっきりしたいという誘惑が潜在します。
従って、これの処理を一歩誤ると戦争への道へ進んでしまう恐れが多分にあります。
戦争への道へ進まない為に重要なことは以下のことを皆が良く理解すること。これにつきます。

「輸出競争力さえ維持できれば国債を償還する必要はない!。」

900兆の国債、地方債は 国の借金でなく日本国が輸出競争力を担保に発行した通貨の総量です。
国の輸出競争力が低下しない限り、別に償還する必要はないのです。
皆さんいたずらに不安がるのは止めましょう。
そして輸出競争力を落とさない為に一生懸命働きましょう。

そしてもう一度繰り返します!「預金封鎖・新円切り替え・財産税」の実施はありえません。ちゃんちゃん!!。